大人の文章術

「大人の文章術」を読みました。「文章は人を動かすために書く」これは至言です。「噴飯もの」「的を得ている」「わかりました」は誤用していました。恥ずかしい限りです。概ね気をつけていることばかりです。再確認に大いに役立ちました。「年賀状は贈り物だと思う」に一本取られました! 今年もたくさん出します。備忘します。

「噴飯もの」①腹立たしくて仕方がないこと、②おかしくてたまらないこと。答えは②「あまりのおかしさに食べかけの飯をこらえきれずに吹き出して笑ってしまうこと」①と答える人が多いのは「憤怒(ふんぬ」」等と混同されている可能性があります。ページ31
彼の指摘は実に「的を得ている」は間違いです。「的を得て」は「的を射て」です。矢がまとを射抜くことから生まれた言葉であり、「的を得る」は誤りです。「当を得る」(道理にかなう)「意を得る」(思い通りになる)と混同しやすいので注意しましょう。ページ50
人の心を動かす文章書きたいと思ったら、絶えずゴールを明確に意識する必要があります。どの文章も、基本的には誰かに何かをしてもらうために書かれています。ページ54
岩崎俊一さんによる実際のキャッチコピーです。・年賀状は贈り物だと思う。・出す年賀状の数は私を支える人の数です。・1月1日のあなたの心の中に居たい。ページ59
文章は具体化にした方がパワーを持つのです。「きれいな女性」よりも「長いまつげが印象に残る女性」の方がシズル感を感じさせます。抽象的な表現は理屈に訴えますが、具体的な表現は五感に訴えるものになるのです。詳しい描写や比喩を使いこなしてシズル感を目指してください。ページ63
感覚よりにはシズル感、理屈よりには数字で訴えると言う使い分けも考えられるでしょう。独りよがりの度合いを軽減できるはずです。ページ65
「わかりました」は間違いです。「かしこまりました」、「承知しました」です。目上の人に対しては、謙譲語を用いて返事をしたいものです。「了解しました」と書く人もいますが了解は、上長から部下に対して使うのが一般的な言葉です。ページ90
内容構成上のチェックポイント。・書き出しは興味を引くものであるか、・締めくくりは納得のできるものであるか、・わかりやすい順序で書いているか、・意見と具体例が噛み合っているか、・内容の変わり目で段落をかえているか、・題名件名は内容と結びついているか、・当初の目的を果たす文章であるか。ページ106
表現上でのチェックポイント。・漢字ことわざ慣用句敬語は正しいか、・同じ用語の表記の仕方は統一されているか、・主語と述語、目的語と述語が噛み合っているか、・1文が長すぎるところはないか、・幼稚な言葉や話し言葉を使っていないか、・数字や比喩でわかりやすくできないか、・読点や各種記号は適切に使われているか。ページ107