ツクル論

「ツクル論」を読みました。若き畏友、三宅創太氏の著作です。5年前、彼のプレゼンを聞いてロビジー(ロボット協議会)に入会しました。論理的で、かつ「熱い」希有な方です。起業の頃の話なので今はさらに成長されています。今取り組んでいる宇宙ビジネスへの参画は実に彼らしい方向です。この本にも、その端緒が見えます。還暦を超えて起業した私には、本書に表現されている焦りや逡巡、もどかしさがよく分かります。三宅氏の思い込みとパワーに期待します。改めて三宅氏を研究したいと思います。備忘します。

ツクル論

ツクル論

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賢く働き、より付加価値のあるものを作ることで、心が豊かになる人生を送り、次世代に文化をつなげると言う成熟型社会モデルに変化する必要があります。ページ44
でもこれらをブラッシュアップしていく時間はない。自分自身の表現力を向上することや、基本フォーマットを活用するなどの対応策を取り入れるのはもちろんですが、それ以前にどのテーマでどの水準まで企画書を作り上げるのか?を明確にすることや、ある程度の中身ができた段階で、アウトソースしていくようなことも考えなければならないと思います。ページ72
この時「あぁ情報はため込んではダメなんだ。できるだけ早めに、そして少しでも整理して、吐き出していけば、頭のスペースを開けることができるんだ」と感じ、それ以降は意識的に、つまり企画書を要望されていようがいまいが、できるだけ企画書を書くような約束をして、情報をこまめにアウトプットするようにしました。ページ78
この複雑さを、できるだけ直感的に理解してもらえるような方法はないかと探していました。その時に映像のように動きのある作品や企画書を作成できるプレゼンツールのPreziに出会いました。ページ86
…これまでの内容を整理すると、①多くの情報から本質を見極め、旬な時期に出す→情報はたくさんあり、少しずつ分類して、企画書に落とし込んでいる。
②やるべきだと思った事は、遠慮せずにぶつけてみる→本質的な問題点に迫ることを、恐れずに行おうとしている。
③動画プレゼンツールを作って使ってみる。基本構成を見直す→見る人にとって、できるだけ気持ちが乗りやすい構成を心がけている。
④手元資金の確保より、優先すべきことがあると割り切る→第3フィールドにつながる仕事を優先しているが、限界もある。の4つとなりますページ92
「戦略だけ作って、さよなら!」のアドバイスだけでは、組織が動かない。「組織だけ整えて、戦略はそちらで」のアドバイスでも無理!です。「戦略作り、組織作り、戦術作り、実行の仕組み作り、実行支援&それらを支える資金の確保を全部セットにした支援ができれば、一気に前に進める可能性が格段に上がってきます。ページ99
ここではその授業への情熱と責任とリスクの担保が必要になってきます。そうなると「試み」でやっているような、「赤字でもやりますよ」や「小額なら持ち出しますよ」程度の他人の資金で相撲とってるようなスキームでは、うまくシナリオは作れません。であれば、ある程度まとまった資金を投下していくポジションを確立しないといけないという事ですが、ここはやはり「怖さ」があります。何しろ目指すべき事業は大きいので、どの程度の資本を得ることができれば良いのか?この点が悩ましいところです。ページ139
いろいろと判断に悩むことがありますが、結局は自分でやれることを一つ一つチャレンジし、多少うまくいかなくてもモデルを作ってみるというアプローチしかありません。ページ146
安定的な収益モデルは、その場限りの売上げではなく、毎月売上が確保されるストック型モデルが良いので、6、7の分野を基盤にする必要があります。
6各種セミナー、講習会、イベント等の企画、立案、運営及び実施並びに講師紹介及び派遣
7業務システム、通信システム等の営業及び販売の代行、業務受託及び代理店業務。ページ153