大・大往生

「大・大往生」を読みました。 哲学の三大テーマは「宇宙」「善悪」「死」だと池田晶子氏に教わりました。人は死んだらどこに行くのか? こんな話があります。「老人ホームで認知症の老人たちが『あの世はどんなところだろうね』と話し合っていた。すると一人のおばあさんが『どうも、いいところらしいよ。誰も帰って来ないから』」著者の鎌田先生の話の中で出たそうです。(この本には書いてない) 死の覚悟と準備について深く考えさせられました。遺言の下書きはどんな人にも必要です。備忘します。

大・大往生

大・大往生

そんな初期の運動の中で中心的な役割を果たしていたヘルスボランティア保健補導員の副会長がスキルス癌で亡くなった。発見の難しいがんである。働き盛りの若い人に多く、実は見つかっても助からないケースが多いと言われている。この副会長は、毎年、地域でやっている胃がん検診を受けていた。検診で発見され、手術をしたのに、半年後になくなってしまったのである。ページ14
人は必ず死ぬ。いつ来るかわからない死について、ちょっとした準備を始めて見た。遺言の下書きだ。ページ32
日帰り温泉に行くのは、すごくいい。副交感神経を刺激するから。介護していると交感神経が強く働き、イライラし、血管を収縮させ、循環が悪くなる。そして血圧が上がる。介護している人が脳卒中になりやすいのも、これが原因だ。ページ64
精神医学者、フロイトは、困難の中で生き抜くためには、2つのことが必要だと言っている。1つは、働く場所があること、もう一つは愛する人がいること。ページ108
死を覚悟すると色々なものが美しく見えるだけではなく、怖いものがなくなる。やり残したことがあれば、それをきちんとやっておきたくなる。ページ132
受け入れる前にしなければいけないことがある。年を取ることを受容することだ。死は必ずやってくる。それは生き物の大原則である。ページ167
お寺と葬儀社と話して、葬儀の仕方を決めておいたほうがいい。自分で無駄だと思う事と、いらないと思うことはあらかじめ言っておく。ここはこだわりたいということも紙に書いて伝えておくといいでしょう。ページ230
丸ごと1冊「死」について書いてきたが、会葬礼状を用意していないことに気がついた。ページ249