手塚治虫

今年は手塚治虫さんの没後20年だそうで、半年ほど前にNHKで特集が組まれておりました。先週、録画したまま放っていたのをまとめて視聴しました。30年ほど前のNHKスペシャルで彼がしみじみと「人は信じる、だけど信じない、矛盾しているようだけど…」との発言がありました。多分、虫プロの破産やスランプの頃の感慨だと思います。天賦の才に恵まれ、誰よりも努力し、社会的な成功を納めたかのように見える彼にして、晩年まで苦しんでいる様子がよくわかりました。戦争でたくさんのあっけない死を観て、生きていることの大切さを知り、天命を全うするために走り続けた彼をこころから尊敬します。久しぶりに「火の鳥」を読みました。生きることの喜び、苦しさ、むなしさを改めて考えました。成果とは、もしかしたら自己評価なのかもしれません。

火の鳥 全13巻セット (角川文庫)

火の鳥 全13巻セット (角川文庫)

今日は昨年同様、某所のマラソン大会で来賓席にいました。競技後の晴れ晴れとした気分と心地よい疲労に満足しているアスリートたちに対し、まことに羨ましい気分になりました。勝者の恥ずかしそうな表情に、まだ日本人も悪くないなあなどと思っていました。